2005年08月07日

渥美 清 その2

ぼくも、つい最近までは渥美清=車寅次郎と思っていた人間である。
しかし、彼を研究するうちに、シャイなダンディーな人だと考えるようになった。
 
彼が、ビートたけしと共に浅草ストリップ劇場出身のコメディアンであることは意外によく知られている。
彼を語るときに、このような「過去」は重要になってくる。
 
人間社会には、本音と建前がある。
これを上手く使い分けられる人こそが、世間では出世してきたのは事実だ。
ところが、生身の本音人間(ストリッパーなど)をじかに見てきた人は、
人間の本質を知っている。鋭いのである。すぐ見抜いてしまう。
 
後年、彼は人を信用できなくなったという。
 
これは、一般のイメージとはずいぶん隔たりがある。
 
初対面の人間に接するとき、人間に対する基本的アプローチ感覚が大きな要素となって、作用するそうだ。
これは、幼少時までの後天的な要素が大きいらしい。
「人嫌い」・・・もっと遠藤周作も研究する必要がありそうだ。
 
さて
彼の心理に大きく影響を与えたもうひとつは「肺結核」であろう。
三年近くの入院生活で何を思ったか?
「死」という絶望のふちに追い詰められた時、究極のものを感じ取ったに違いない。
そもそも、泣きと笑いは表裏一体なのだ。
あまりに悲しいことが続くと、笑いが出てしまうという皮肉・・・心当たりは
あるだろう。
 
 
 
NHKは、このようなことは一切触れてはいない。触れたからといって
「男はつらいよ」の視聴率にいい作用を及ぼさないからだ。
 
先日、プロモーションの長時間番組を見たが、見事に映画のシーンが
「加工」されていた。まさに、映画の予告編と同じ手法であった。
 
自分は、飽きてしまい途中で寝てしまった。
ぼくには、彼の真相を知りえる内容が少ないからだ。
 
 
ただ、「でっかいでっかい野郎」だけは、しっかりと見た。
車寅次郎とは、違う彼のダイナミズムが見て取れた。収穫だった。


su8966 at 19:49│Comments(2)TrackBack(0)渥美 清 

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この記事へのコメント

1. Posted by brtney@gmail.com   2007年05月06日 09:44
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2. Posted by andrey@aol.com   2007年05月23日 16:23
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